AP/FD NEWS Letter 3号
3/4

2.【受講態度:授業外学修時間】と【総合評価】の関係 授業アンケートのQ3では授業時間外の学修時間を尋ねている。単位制度の観点からすると、1科目あたり1単位である教養教育の語学科目については、回答者の6割以上が授業外学修時間を「1時間程度」以上と回答しており、学生・教員共に健闘している傾向が窺える。しかし、「単位制度の実質化」を考えると、全学的に授業外学修時間が低迷している現状は、引き続き改善が必要な重要課題といえる。なお、学部専門科目については、理工学部が他の学部専門科目に比べて授業外学修時間が多いことが窺える。これについては、理工学部の実験/演習科目におけるレポート作成が要因の一つとして考えられる(図8)。それでは、授業外学修時間の量と【総合評価】(理解度、知識・能力の修得度、満足度)の関係はどのようになっているであろうか。図9~図14は、出席頻度の時と同様、授業外学修時間と各総合評価項目(理解度、知識・能力の修得度、満足度)をクロス集計した結果、および各授業外学修時間群の各総合評価における評定平均値を学部等区分に分けて比較した結果である。授業外学修時間についても、基本的にその学修時間が多くなるほど授業の理解度や知識・能力の修得度、授業の満足度は高くなる傾向にある。ただし、「1時間程度」群と「2時間程度」群については、一部の学部専門科目を除き差はほとんど見られない。一方、「3時間以上」群は明らかに差が出ている。つまり、授業外学修時間が3時間を越えれば、学生の理解度や満足度が有為にあがるようである。これは、授業設計を行う時に、授業外学修時間が3時間程度となるように考慮すれば、授業改善に繋がることを示しているといえるだろう。図13 授業外学修時間別授業の満足度(全体)図14 学部等区分別満足度評定平均値全体教養(語学以外)教養(語学)教育経済経営理工図8 全体および学部等区分別出席頻度0%51.9%29.9%20.3%68.4%37.1%58.3%31.5%53.8%57.0%27.8%31.2%46.2%6.2%42.9%9.2%8.8%8.7%10.0%9.7%8.5%5.1%6.7%6.4%13.2%26.2%5.9%6.5%12.6%20%40%60%80%100%0~30分程度3時間以上1時間程度2時間程度図9 授業外学修時間別授業の理解度(全体)図10 学部等区分別理解度評定平均値0%2.3%2.4%2.2%10.5%50.4%36.8%9.3%37.9%50.4%51.6%11.5%34.6%15.4%50.5%30.0%20%40%60%80%100%0~30分程度1時間程度2時間程度3時間以上3.83.63.43.23.02.82.6理解できなかった理解できたあまり理解できなかったやや理解できた3時間以上2時間程度1時間程度0~30分程度教養(語学以外)教養(語学)教育経済経営理工教養(語学以外)教養(語学)教育経済経営理工教養(語学以外)教養(語学)教育経済経営理工4.1%図11 授業外学修時間別授業の知識・能力習得度(全体)図12 学部等区分別知識・能力習得度評定平均値0%2.1%2.9%2.3%12.4%52.1%33.4%10.6%38.4%48.2%53.1%13.7%30.9%18.4%51.1%26.2%20%40%60%80%100%0~30分程度1時間程度2時間程度3時間以上3.83.63.43.23.02.82.6身についていない身についたあまり身についていないやや身についた3時間以上2時間程度1時間程度0~30分程度0~30分程度1時間程度2時間程度3時間以上3.83.63.43.23.02.82.64.3%0%2.7%3.6%2.3%9.2%44.1%44.1%8.3%33.5%54.7%45.0%9.3%43.5%12.0%46.8%37.4%20%40%60%80%100%満足ではない満足あまり満足ではないやや満足3時間以上2時間程度1時間程度0~30分程度3.8%3

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です